養殖と天然うなぎの特徴
うなぎの旬は秋です。ウナギは冬に冬眠をするため、それまでに体の中に栄養分を十分蓄えようとするため、10月や11月頃が脂が一番のっておいしくなります。よく、夏の土用の丑の日にうなぎを食べるため、夏が旬だと思っている人も多いかもしれませんが、天然のうなぎは秋が旬となっています。
天然うなぎと呼ばれるものは、ニホンウナギと呼ばれているアンギラ・ジャポニカ種で、背中と腹の部分が、灰色と白色にはっきりと分かれているのが特徴です。天然のものは、厳しい環境下で生活しているため、味や風味、サイズなどは変化してしまいますが、品質がよいため、高値で取り引きされています。
養殖うなぎは、腹部分が白く、背中が青みがかった黒色をしているため、色彩は全くことなります。
ただ、個体差が生じませんから、風味や味は安定しているという特徴があります。天然ウナギの旬は秋ですが、養殖は旬はありません。ただ、育った環境によって品質には違いがあります。現在日本で出回っているウナギの97%ほどは、養殖で、日本国内だけではなく中国や台湾などの海外で養殖されたものも市場に出回っているため、スーパーなどでは国産のものは国産ウナギと明記されています。
高知産のうなぎの特徴とは
天然ウナギは、3%と流通量が少なく、値段が高くなってしまいます。ただ、天然ウナギの特徴といえる泥臭さは、育った川の匂いが関係しているともいわれています。高知県の四万十川には、鮎だけではなくウナギや川エビ、すっぽん、ツガニなどさまざまな淡水魚が住んでいます。中でも、四万十川の天然うなぎは、日本では数少ない天然物で、高知県周辺の地域でしか入手することができない貴重なものです。
高知産の天然物は、餌がよければ大きく育つことができますが、個体差があり、大きくなれば川を下りていきます。四万十川は、水質がきれいなため、うなぎの餌となるプランクトンや岩が堆積しているため、魚のすみかが豊富にあり、季節ごとに適した住みやすさを提供しているため、魚が住みやすいといえます。
天然うなぎと養殖うなぎは、焼かれた後で見分けることは一般的には難しいといわれていますが、食感が天然の方が身が締まり、あっさりした味となっています。一方、養殖物は脂が乗り身が厚くジューシーで、癖がないのも特徴となっています。
中国や台湾などの養殖物とは違い、日本産のうなぎは細身で脂が少なく、身が堅めというのが特徴となっています。