うなぎの国産、海外産に違いがあるの
そもそも天然のうなぎが市場に出回ることはありません。それは、通販でも同じです。料亭ですら手にいれることは至難の業です。国産の定義としては、養殖の場所にあります。私たちが、口にするうなぎの9割が養殖のうなぎです。
うなぎは人工的に繁殖させたり、卵からふ化させることはできません。そのため、シラスうなぎを漁獲することによって成魚まで育てるのが養殖の役割です。稚魚が水揚げされたところではなくて養殖された場所が産地になります。つまり、海外で水揚げされた稚魚を国内で育てれば国内産のうなぎと呼ぶことができます。シラスは、一度に大量にとれません。だからまとまったところで出荷されます。
だから養殖場につく頃は、中国産でもどこの場所でとれたかの特定はできません。つまり、養殖場で国産と言っているのは、ここで育てましたよと言っているのにすぎません。高級店では仕入れにあたってうなぎそのものの状態を見て選ぶのであって、産地ではありません。ただ育った環境は、味におおきな影響を与えます。よく言われるのが産地よりも養殖のしかたで違うということです。通販で買う場合も養殖された場所を確認しておくことが選ぶポイントになります。
うなぎの味の違いはどこからくるの
味に国産、海外産の違いはあるのでしょうか。よく中国産は、身が厚く、ふわっとして柔らかい、脂がよく乗っているため、これをしつこく感じたり雑な大味だということが言われています。
これに対して国産は、身が薄く固めであっさりしている。うま味は濃い、一部では泥臭いという人もいます。肉の厚さは、平べったいので食べやすいという評価があります。
実は、うなぎの種類が違います。国内産地のうなぎは、アンギラ・ジャポニカという種類で、台湾産も同じ種類です。中国産は、アンギラ・アンギラという種類だということで魚の種目が違います。ただ、稚魚の段階でこれを見分けることはできません。どちらかというと中国産が、肉の厚みがあり食感が大味なのは、養殖のしかたに問題があります。中国では、とりあえず育て方として太らせる、見栄えよくする傾向があります。その結果、ムダに肉がぼってりと厚くなってしまうのです。
通販でうなぎを購入する場合に選ぶポイントとしては、原産地の表示に県名や地域まで書かれていたら、値段が激安でなくほどほどの値段であれば国産とみて差し支えないでしょう。
養殖地が中国の場合、昔、発がん性物質が混じっていたことから問題になりました。最近は、現地での検査、輸入の際の検閲と厳しいチェックがあるので安全だといえます。ただ、安全面では国内の表示を選びます。