うなぎがうまいのは炭火焼だから
うなぎの食べ方は様々ですが、炭火で焼いた蒲焼は一般的なメニューの一つです。蒲焼とは身を開いて中骨を取り、串を打ってから素焼きし、たれを付けてから焼く調理方法です。うなぎの蒲焼を作る際に適している方法が炭火で、強い遠赤外線を発する炭火の効果で身がふっくらと仕上がります。通常の火による熱は風や空気の流れの影響を受けますが、遠赤外線は風に流れることはありません。
食材の表面を急速に硬化させるため、内部のうま味が外に逃げないのが特徴です。しかし、ただ炭火で焼くだけではうなぎのふっくらとした食感を出すことはできません。身に金串を打ってから焼くことで、しっかりとしたふっくら感が出てきます。
金串を打たずに直接網で焼くと、うなぎ自身の重みで身がつぶれてしまったり、網に熱を奪われてうなぎに熱が伝わりにくくなります。網への接触面積も増えることになり、平たい鉄板で焼いたのと変わらない仕上がりになることもあるので、手間のかかる作業ですが金串を打つのが大切になります。金串を打つことで、網との接触面積が減り、火とうなぎの間の障害物が少なくなります。
炭火の熱が効率よく伝わり、身を通る金串が熱されることで、内側から熱を伝えていくこともできます。
うまいうなぎを見分ける方法
うなぎは専門のお店で調理してもらうのが最も美味しく食べる方法ですが、スーパーなど身近な場所で手軽に購入して食べる時も、ポイントを抑えることで良いものを選ぶことが可能です。お店に並んでいるうなぎのほとんどは、蒲焼として調理済みです。ほとんどが養殖で、品質は一定に保たれている傾向にありますが、その中でも皮の柔らかいものと硬いものがあり、食感に大きな影響を及ぼします。
うなぎは、皮が柔らかく身にしっかり味があり、適度な柔らさと脂肪の多さ、臭いがなく小骨の細いものが良いと言われています。皮が柔らかいうなぎの蒲焼の特徴としては、お腹周辺の薄い肉が上を向いて巻いています。全体のバランスを見ると幅広で、表面がざらざらしているのが見てわかります。これはよく焼けている証拠で、皮も柔らかく仕上がっているのが多いのでおすすめです。
反対に、お腹の辺りの薄い肉のが下を向いて巻いているものは皮が硬いことが多いので注意しましょう。全体に細長く、身が盛りあがり表面はつるりとしています。表面が綺麗で形が整って見えるので、皮が硬い方を選んでしまう人もいますが、きちんと見分けることで美味しく食べることができます。